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同じ価格・同じ品種で本数が多く入っていればお得なのは当然だとは誰もが考えることだと思います。けれど、バラは生き物ですから、工場で生産される品物と違い、同じ品種でも個体差が発生します。そこに、「本数が多ければ多いほどよい」という考え方の落とし穴があるのです。
高い薔薇、安い薔薇 違いはどこに?
値段の高い薔薇と安い薔薇にはそれぞれそれなりの理由があります。
品種による違いは「珍しいバラが高いワケ」に書いてありますので、ご一読下さいませ。
今回は、同じ品種での値段の違いを説明します。簡単に言うと、次のような違いがあります。
1: 花の丈が違う (生育段階での成長が良いか悪いかの差)
2: 花の大きさが違う
3: 茎の太さが違う (茎が太いほど水揚げが良くなり、花持ちも良くなります)
4: 葉の大きさが違う (花持ちに関係してきますし、見栄えも違います)
5: [スプレー咲の場合] 一本につく花数が違う |
これらはすべて「1」の生育がよいか悪いかの違いに関係しています。
当園では「ショートタイプ」「ロングタイプ」と丈で分類していますが、単に丈の問題だけでなく、見栄えを含めた品質そのものが違ってきています。
もちろん、ショートタイプだからといって不良品をお届けするようなことは決して致しませんが、見比べていただけば普段お花にご縁がない方でも、違いは一目瞭然です。
殊に一本の茎に複数の花を付ける「スプレー咲」品種の場合、直径4cmの花を3つ咲かせた薔薇も、直径5cmの花を6つ咲かせた薔薇も同じ一本です。花の大きさが1cm違うというのは、見た目には数字以上の違いが感じられます。
量だけでなく質にも目を向けてください
ほとんどのお客様は上のような事情をご存じないので、同じ値段・同じ品種で本数が多い方がお得だと考えられると思います。ですが、実際のところ、同じお値段で本数をより多くとご注文いただけば、お花屋も商売ですから、品質が劣る方のものをお届けすることになります。
(もちろん劣るとは言っても鑑賞に耐えるきちんとした品質のものをお届けしますが、比較した場合はそうなります。)
これは、こうした事情をきちんと説明せずに販売をしている花卉業界にも責任がありますが、消費者の皆さまにもぜひ量だけでなく、質にも目を向けて頂きたいと思います。
本当によいバラは、大袈裟でなく、たった一輪活けただけでも美しく、見惚れるような存在感があります。
また花持ちも良く、長い間美しさを楽しんで頂けると同時に、当園の場合は特に花持ちの良さに驚き、もしかしたら感動さえして頂けるかもしれません。
ロングタイプとショートタイプでは、一輪咲でも、同じ品種か疑ってしまうほど花の大きさや全体の存在感が違ってくることがあります。スプレー咲の場合はさらに花数の違いもありますので、圧倒的な違いになります。
一輪咲にしろ、スプレー咲にしろ、むしろ「本数を多く」とご指定された方が花束全体のボリュームは少なくなってしまうことだってあるのです。
本数本位で花のご購入を検討される方、是非これを機会に、量だけでなく品質も考慮して、お得かどうかを判断してくださるようお願いいたします。
もしこれを読んでくださった方が、花の量と質と価格に対する考え方を少しでも変えてくださったなら、生産者としてこれにまさる幸せはありません。
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